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川原陶斎 御砂焼 平茶碗 正面 [陶器その他]

川原陶斎02_01
 これも以前から我家にあった茶碗です。これには紙箱と栞が残っていて、「陶斎」の窯印はありませんが川原陶斎の平茶碗である事が分かります。

 正面については、写真の通り、釉薬の流れが自然な表情を作っている所と私が勝手に設定しています。けれどもこの茶碗の窯印の類は、ここを正面とした場合、ちょうど裏に当る所の高台脇にありますから、正面向かって左の高台脇に窯印等が来るという現代の茶道での正面の捉え方とは違っています。窯印-正面-飲み口の位置関係が割りとはっきり厳密に決っているのが今の茶道でのお約束なのだそうですが、私は別に茶道をする訳ではないので、これでOKです。ついでに言えば、茶道じゃないので、私は茶碗の正面からお茶を飲んだり、三口では飲み干さず、たっぷりのお茶を何口にも分けて飲んだりします。

 さて、この平茶碗ですが、やっぱりちょっと萩焼っぽい雰囲気があります。光源の関係で少し白っぽく写ってますが、実物はもう少し茶色で、「枇杷色」などと言われる萩焼独特の色調に近いです。フォルムはかなり整っていて、轆轤目も乱れが殆どありません。綺麗なもんです。ただ、写真で茶碗の左端の方に少し写っていますが、異物を噛んだような箇所が一つあって、そこがちょっと残念です。

 前にご紹介した「松濤」と違って、文字が茶碗に入っていないと自然な感じになって、静かでイイ雰囲気です。また、釉薬の流れが静かな中にも景色に動きを加えていて、これもなかなか良いです。全体に口造りは薄手で、何処に口を付けて飲んでも快適です。

 欠点は、あの異物を噛んだような箇所と、全体にやや整い過ぎてて面白味に欠ける点でしょうか。特に、正面から見た時の高台の単調さは、ちょっと興醒めです。

 でも、まあ、細部に拘らなければ、実用性の割りには雰囲気があって良いと思います。

つづく








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