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作者不明 志野 高台と窯印 [志野]

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 作者不明の志野茶碗の高台です。ここでは正面を上に持って来ています。

 茶碗全体が割りと整った形をしているのに対して、この高台は歪みがあって良い表情をしています。高台内も、いい加減に削ってあるように見えて、兜巾もちゃんと作ってあり、良い雰囲気です。
 「円い高台」という規則正しい人工的な造形と、自然に生じる歪みや揺らぎ≒不規則さとが同居しているこうした景色を見ると、私は安らぎを覚えます。

 一方、高台脇はペタンとしていて、土っぽい感じが希薄になっており、私にはちょっと物足りなさが残ります。せっかく磁器ではなくて陶器なのだから、もうちょっと土っぽさを出してザクザクしている方が、私は好きです。

 写真向かって左の高台脇に窯印があります。下の写真はその拡大なのですが、何て書いてあるか分かりません。
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 これが分かれば茶碗の出所も分かると思われるのですが、中古で高々数百円の茶碗ですし、如何にも数を作っている風な物なので、「真贋」が重要な訳でもなく、私は調べようともしていません。でも、ちゃんと真面目に作ってある事は分かります。

 という事で、割りとちゃんとした茶碗なのでした。
 こういう風なので、買った当時は結構気に入っていて、「志野焼の茶碗ってイイもんだなぁ。」と思い始めたのです。そして、いよいよ私は作家物の茶碗にトライする事になるのでありました。

おわり








作者不明 志野 見込みと飲み口 [志野]

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 作者不明の志野茶碗の見込みです。茶碗正面を真下ぐらいにして写しています。

 ツルンとした釉調に真円で緊張感のある茶溜りとなっていますが、適度に入った斑と気泡が見込みに変化と緩さを加えています。多くの磁器で見られるようなカチッとした見込みよりも、こうゆう少し緩い見込みの方が、リラックス出来て良いと思います。

 上の写真では分かり難いですが、写真向かって右の3時から4時辺りの位置に飲み口が作られています。他の部分と違って、ここだけ口縁が少し削られて薄くなっています。高さも少し凹んでいます。下の写真はその拡大なのですが、お分かりになりますか?
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 ですからこの茶碗では、正面向かって左に窯印、右に飲み口が配されており、飲む際には正面から90°左に回すという茶道の特定流派の所作に合わせた造りになっている事が分かります。ただ、その回し方は流派によって異なり、全く回さずに正面から飲む流派もあるそうですし、薄茶席と濃茶席で回し方が違ってくるという話もありますので、特定流派の特定所作にだけ合わせるこうした作り方が本当に適切なのかどうかは判断しかねます。尤も、この茶碗が生真面目に作ってある事は理解出来ます。

 濃茶席で思い出しましたが、茶道の特定の流派では、濃茶席が最も畏まった茶会席で、そこでは一杯の濃茶を何人かで回し飲みするそうです。えぇ~、それは嫌だなあ。親しい間柄でも回し飲みには抵抗があるのに、面識がある程度の人とか初めて会う人とかと回し飲み≒間接キスしなければいけないなんて・・・。何処かのカルト教団の儀式じゃないんだから、そういうのを強制されたら、私だったら席を外して帰っちゃいそうです。
 ま、私のように一人で抹茶を楽しむ分には関係ない事ですが、一般庶民の感覚とは違うこういう茶道の部分が、抹茶の楽しみを庶民から遠ざけている一つの要因なのではないかと思ってしまいます。

つづく








作者不明 志野 左右側面 [志野]

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(窯印側)

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(飲み口側)

 リサイクルショップで購入した志野の左右側面です。

 模様が完全に半円形になっており、如何にも人工的で面白味がありません。ただ、その模様の出し方は左右で異なっています。窯印側は釉薬の下から透けて見えて来るパターンで、飲み口側は釉薬の上から浸み込んで行くようなパターンです。また、半円模様の場所も微妙にずらしてあって、この辺は作者の工夫の跡が見られます。

 後は、う~ん・・・、やっぱり形は整い過ぎかなぁ。まあ、自分としては初めての志野茶碗なので、買った当時はこれでもちょっと嬉しかったのを憶えています。今も気楽に使える茶碗として時々使っています。しげしげと眺めるような事はないですが・・・。

つづく








作者不明 志野 正面と背面 [志野]

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 これが自分で買った茶碗の2個目です。やはりリサイクルショップで数百円で買いました。

 だいぶ形の整った志野です。模様の形もほぼ半円形できちんとしているので、これも数を作られた茶碗の一つだと思います。白い土にかけられた厚目の長石釉に緋色の模様、表面に無数に開いた気泡とか、一般的な志野の特徴をしっかり押さえています。前にご紹介した同じくリサイクルショップで購入した黄瀬戸よりも、こっちの方が断然本物感があります。

 上の写真では、向かって左90°に窯印、右90°に飲み口を持ってきています。ですから、一般的にはここが正面という事になろうかと思うのですが、私としてはどうも納得していません。ここが正面だと、景色にほとんど動きがなくて面白味が少ないです。

 一方、下の写真はちょうど反対側から撮影した物です。こっちの方がイイですよね。
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 とは言え、正面にしても背面にしても模様が幾何学的ですし、かなり均一な釉薬の景色も単調、茶碗自体の形も整い過ぎで、どこから見てもそれほど面白い景色ではありません。
 う~ん、やっぱりちょっと物足りなさが残ります。

つづく