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川原陶斎 御砂焼 平茶碗 見込み [陶器その他]

川原陶斎02_02
 川原陶斎・平茶碗の見込みの景色です。

 白い釉薬(化粧土?)の流れ具合、綺麗に揃った轆轤目とそれを飾る斑点やムラの模様、控えめながら存在感を示す茶溜りの造形。静けさの中にも動きがあって、良い景色になっています。個人的に、こういう薄い茶色系の見込みというのは、鮮やかな抹茶の緑色と良く似合うと思っています。特に平茶碗だと、かなり涼しげな景色になります。放熱性が良いので基本的に夏場に使われる事が多い平茶碗にピッタリの色彩なのではないでしょうか。

 ただ、それにしても本当に萩焼っぽい雰囲気があります。そういう意味で、御砂焼なりのオリジナリティは殆ど感じられません。それが抹茶を楽しむための器としての御砂焼の弱みなのだろうと思います。尤も、「使えはするけど基本的には土産物・縁起物」という範疇を無理して越えて行くと、変に肩に力の入った方向に向かってしまう恐れもありますから、その辺は難しい所です。

つづく








川原陶斎 御砂焼 平茶碗 正面 [陶器その他]

川原陶斎02_01
 これも以前から我家にあった茶碗です。これには紙箱と栞が残っていて、「陶斎」の窯印はありませんが川原陶斎の平茶碗である事が分かります。

 正面については、写真の通り、釉薬の流れが自然な表情を作っている所と私が勝手に設定しています。けれどもこの茶碗の窯印の類は、ここを正面とした場合、ちょうど裏に当る所の高台脇にありますから、正面向かって左の高台脇に窯印等が来るという現代の茶道での正面の捉え方とは違っています。窯印-正面-飲み口の位置関係が割りとはっきり厳密に決っているのが今の茶道でのお約束なのだそうですが、私は別に茶道をする訳ではないので、これでOKです。ついでに言えば、茶道じゃないので、私は茶碗の正面からお茶を飲んだり、三口では飲み干さず、たっぷりのお茶を何口にも分けて飲んだりします。

 さて、この平茶碗ですが、やっぱりちょっと萩焼っぽい雰囲気があります。光源の関係で少し白っぽく写ってますが、実物はもう少し茶色で、「枇杷色」などと言われる萩焼独特の色調に近いです。フォルムはかなり整っていて、轆轤目も乱れが殆どありません。綺麗なもんです。ただ、写真で茶碗の左端の方に少し写っていますが、異物を噛んだような箇所が一つあって、そこがちょっと残念です。

 前にご紹介した「松濤」と違って、文字が茶碗に入っていないと自然な感じになって、静かでイイ雰囲気です。また、釉薬の流れが静かな中にも景色に動きを加えていて、これもなかなか良いです。全体に口造りは薄手で、何処に口を付けて飲んでも快適です。

 欠点は、あの異物を噛んだような箇所と、全体にやや整い過ぎてて面白味に欠ける点でしょうか。特に、正面から見た時の高台の単調さは、ちょっと興醒めです。

 でも、まあ、細部に拘らなければ、実用性の割りには雰囲気があって良いと思います。

つづく








川原陶斎 御砂焼「松濤」 高台 [陶器その他]

川原陶斎01_03
 川原陶斎「松濤」の高台付近です。

 写真撮影が下手なので見え難くなっていますが、高台の脇に「御砂焼」の印と「陶斎」の円い窯印が見えます。「御砂焼」の印は、御砂焼の三つの窯元で共通して使われているようで、御砂焼のブランド化の一つの手段なのでしょう。「陶斎」の窯印は、同じ川原陶斎窯の作品でも、入っている物とそうでない物があり、入れる or 入れないの判断基準は良く分かりません。もしかしたら本人作品と工房作品の違いかも知れません。

 高台は比較的綺麗に整形されていて、形としての面白味はそれ程ありません。土が釉薬で隠されてしまっている高台内も、土をもっと見たい私にしてみれば物足りませんし、兜巾も控え目です。釉薬のかかっていない畳付きを見ますと、土は薄い赤茶色で、ちょっと細かい砂粒が混ざっているのが分かります。この砂粒が、所謂「御砂」=厳島神社の下の海砂なのかどうかは分かりません。・・・う~ん、高台脇からその更に外側、茶碗の腰の辺りの発色はイイ感じかな。

 こんな風で、私にしてみれば「松濤」の文字さえなければ、なかなかイイ感じの茶碗なのでした。でも、文字入りの茶碗って、その文字が一番の見所だったりするんですよね。(^^ゞ

おわり